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2008年04月03日 木曜日

| 17:31

殺人者はそこにいる―逃げ切れない狂気、非情の13事件 (新潮文庫)

殺人者はそこにいる―逃げ切れない狂気、非情の13事件 (新潮文庫)

まず、見出しがいちいち『新潮45』っぽかった…!

長くなるのでたたみます。

「未解決事件」の死角で殺人鬼が息を潜める

修羅たちは静かに頭を擡げ出す

とか。

ええ、きらいではありません(笑)。

読み進むごとに、人間の業、みたいなものに向き合ってしまって、考えさせられた。

そして、すべての事件にやるせない気持ちになったことは言わずもがな(笑)。

いちばんこわかったのは、解説で作家・岩井志麻子さんも書いているけど、葛飾「社長一家」無理心中事件。この事件の記述、ほかの事件とはちがう意味で、背筋が凍ります(ホラーめいている恐怖が…)。だいたい、“首吊り自殺をして果てるまでの声を淡々と吹き込んだ実況テープ”なるものを遺したことが驚愕に値する…!岩井さんはこの章を読んだことで「読後しばらく鬱になったほどだ。」と書いている。確かに、テープの内容を読んでいくと、暗闇にうずくまる静かな壮絶さ、凄みみたいなものを感じてしまう。ええと、これ以上書くのも恐ろしいので、これ以上は書きません。

以前の日記で気になると書いた、未解決の井の頭公園「バラバラ」殺人事件ですが、杏林大学法医学教室の佐藤喜宣教授によれば「たとえば過激なカルト教団に属する人間が、複数で、粛々とやった行為だと思う」。「私が知っている限り、これほど緻密で異常な遺体処理をやっている例は、世界の犯罪史上でも類を見ないんです。」と。そうなんだ…。

この『新潮45』シリーズ(この後3冊ある模様)、この先も図書館で借りるつもりです。

mint87mint872008/04/05 07:45ニコさん、わたしも読み終えました。
関わった人たちのその後の人生はもちろん、
事件を起こす前の人生にもとても考えさせられるものが多かったです。
まさに人間の業と向き合わされた感じです。
読んでいる間は、肩に力が入り、眉間にしわもよって、
精神衛生上も、美容上もかなり良くない本と思いますが、
読み終えた今、猛烈に他のシリーズも読みたくなりました。
はい。わたしもきらいじゃないみたいです(苦笑)。

nicokindernicokinder2008/04/05 09:39>うきこさん
ご報告ありがとうございます☆

ひとが転落していくさまが「あー、なんでそうなるかなー」と、なんともいえませんねぇ。
でも、わたしは、ひとが殺人に至るまでのこころの経緯ってものに、以前から興味があるみたいです。
うきこさんもそんな感じでしょうか…。あとで、そちらにもうかがいますね。
早速、次の『殺ったのはおまえだ』を借りてきちゃいましたよー。

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2008年02月09日 土曜日ナーバスな時に読む本は。

殺人現場を歩く

| 12:41

殺人現場を歩く (ちくま文庫)

殺人現場を歩く (ちくま文庫)

昨日、ちがう文庫の本をさがしていて、呼ばれてしまった一冊(笑)。どうも、ちくま文庫の新刊には弱いわたしです(笑)…。

この本、ふとタイトルが目に入って「むむっ!」と思い*1、次に、帯に“解説:角田光代”とあったので、購買意欲がぐぐんと上がって買ってしまったのだった。

出てくる殺人現場は、「あぁ、あの事件…!」と、聞けばすぐに思い出す、記憶に新しいものばかり。綾瀬女子高生コンクリート詰め殺人事件、宮崎勤事件(連続幼女誘拐殺人事件)、東電OL殺人事件、などなど。

それらの事件の概要と、現場の写真が掲載されている。

ナーバスついでに読み進んだけど(笑)、どれもその、殺人現場という、いわば非日常であるはずの風景に圧倒されてしまった。

殺人事件というと、犯人がその事件に至るまでの軌跡に思いを馳せてしまうことが多いけれど(また、そこに興味もいくことが多いよね)、こういう切り口もあったのだなあ。

作者のあとがきより。

本書は、テキストと現場写真を融合させ、読者を可能な限り殺人事件が起こった現場へ誘うことを最大の目標とした。

読み応えがあって、おもしろい本だった。ナーバスだった気分も、少々上昇したわん(笑)。

この本の続編ともいえる本(→)殺人現場を歩く2 undercurrentもとても気になるので、忘れないようにここに書いておきます。続編では、青森から長崎まで広域の20の現場に足を運んでいる、とのこと。

*1:ハイ、ナーバスな気分だったのです。以前の購買パターンを思い返してみても、ナーバスになってる時はこういう本に呼ばれてしまうことが多い。不思議なんだけど。

chezmoichezmoi2008/02/11 01:03こんばんは。新潮45シリーズは全部読んだのでちくまの方も気になります。読了後何かいろいろ考えてしまうますよね。人間のどろどろな部分とか。

nicokindernicokinder2008/02/11 10:27>chezmoiさん
コメントありがとうございます(感動)!
さすがchezmoiさん、新潮45シリーズは読まれていたのですね…!
ナーバスな時は、あえて人間のドロドロな部分に触れたい衝動が突き上げてくるからなのか、この本に行き着いてしまいました。おっしゃる通り、いろいろと考えてしまいましたよ(笑)。
chezmoiさんの本棚、かっこよかったです…!(と、ここでなぜか告白・笑)いづみ本がたくさんあるところもあこがれです!

chezmoichezmoi2008/02/11 23:51わーありがとうございます!かっこいいだなんて嬉しすぎます。そして今上のコメントの誤字を見つけてちょっと泣きそうです。笑。いづみ本も結構どろりどろりなので読むの疲れるんですけどあの二人には憧れずにはいられません。

nicokindernicokinder2008/02/12 18:46>chezmoiさん
だって、chezmoiさんの本棚、かっこいいですよー。なのに、長門裕之の『洋子へ…』って(笑)!もしかして、ダン池田の本(タイトル忘れました…)もお持ちでしょうか(笑)?って、思わず聞いてしまいました、すみません。
いづみ本、確かに相当どろりどろりですよねー(どろどろというより、まさにどろりどろりですね!)。阿部薫についても知りたいなーと思っています…。文遊社のいづみ本シリーズってお値段がいいので、古本屋で見つけると買っています(笑)。ゆえに、なかなか集まらないのでした。とほほー。
chezmoiさんは山口 瞳さんもよく読まれてますよねー…。これから、いろいろおしえてください(笑)!

chezmoichezmoi2008/02/12 23:44何度もすみません…!ダン池田のは欲しいんですけど持っていないんですよー。あと松方弘樹の「キツい一発」とかそんなのも欲しいんですけど相当レアらしいです。いづみ本は何て言うかどす黒い感じがしますよね。ねっとりした血液のような。でもそこがすごく好きです。阿部薫については私も知りたいんですけど本は読んでないんですー。
山口瞳さんは背中がしゃっきりしたり、そうそう、こういう事を言いたかったの!って言葉を的確に書いてくれるので大好きです。こちらこそいろいろ教えて下さいねー。

nicokindernicokinder2008/02/13 08:27>chezmoiさん
うはー、やはりダン池田の本をねらってらっしゃいましたか(←うれしい…にやにや)!松方弘樹の本、タイトルからして興味しんしんです(笑)!
いづみ本、そう、どす黒い感じがしますします!阿部薫といえば伝説化してますよね〜。ふたりのことが題材になった映画(たしか、町田康が出てるやつです)はごらんになりましたか?
山口 瞳さんの本(『江分利満氏の優雅なサヨナラ』で、これが初・山口 瞳なんです)、今日読み終わりそうです。ふらっと買った1冊がなんと絶筆だったので、「順番まちがえた…!」と思いましたが、そう、あまりに的確な言葉に何カ所かで泣いたりして(笑)。
chezmoiさんとこうしてお話できてうれしいです!これからもよろしくおつきあいください☆

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