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littré このページをアンテナに追加

2008-04-01

[]「一日の悪」トマス・スターリング

とても面白かった!同じ作者の「ドアのない家」も面白かったけれど、こちらのほうがより強く印象に残った。ベン・ジョンスンの「ヴォルポーネ」を下敷きにしたコンゲーム。何よりもシリアという女性の描き方がとてもよかった。最後に彼女が「生」に向かって踏み出していこうとするところは感動的ですらあるし、シリアを通して全篇に立ち込めるエロティックな部分が「死」と対照をなしていて、読む進むほどにうまいなあと思ってしまった。読了後に調べていたら、マンキウイッツの「3人の女性への招待状The Honey Pot」はこの作品をもとにしているとのこと。そうだったのかー。そういえばダムウェイターとか出てきたような(記憶曖昧)…あのレックス・ハリソンはすごくよかった。映画と本の記憶がつながると、なんだかとても嬉しい。

ポケミスは判型といいい活字の感じといい、読んでていい感じ。

2008-02-24

[]桜庭一樹青年のための読書クラブ

少女には向かない職業」くらいから読むようになった。男の人だと思っていて、吉祥寺にあったTrick+Trapで米村穂信さんのサイン会に行ったときに店内でサイン会(?)をしてらして、女の人なんだ、とびっくりした覚えが。桜庭さんの作品は好きなようでいて素直に好きといえないような思春期の中学生かよ!というような複雑な気持ち。たぶん、自分に少女性に対する親和性があまりないからかもしれない。『私の男』はブックレビューを読んだ時にハードコア版『雪の断章』!?と思って意気込んで読んだのだけれど、とてもよくて、でも「背徳」とか「禁断」とか「大胆」とかそういう惹句が全く引き合わない気がしたのだった。もちろん、純粋無垢な究極の愛とかそういうものとも全く違って、言葉の真の意味で異形な作家さんという気がしたのだ。それこそ佐々木丸美みたいな。直木賞では、なんだかその異形さがマスなところで消費されるのが面白いと同時に不安な気がした…って全く勝手な個人的感想。

青年のための読書クラブ』はとても面白かった!物語を形作っているのが、読書/本だということが感動的に素晴らしいと思う。『紅はこべ』を基調に紡がれるミッション系女子高での冒険まじりの物語!とか。

で、夜「情熱大陸」見る。『桜庭一樹読書日記』に出てくる新宿の部屋とか、本屋の見回りとか、ちらりと見れて楽しかった。

青年のための読書クラブ

青年のための読書クラブ